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【感想】UNDER THE DOG

今回は劇場アニメ「UNDER THE DOG」の感想を書いていこうと思います。

MEMO
  • Creative Intelligence Artsによるアニメーション作品です。
  • アメリカのクラウドファンディングサイト「Kickstarter」にてアニメ作品としては歴代最高額ので制作が決まったそうです。
  • 2018年に2週間限定で劇場公開

【予告編】映画「アンダー・ザ・ドッグ/ジャンブル」[UNDER THE DOG Jumbled]

©2014 Jiro Ishii ©2014 Yusuke Kozaki ©2015 Under the Dog,LLC ©2018 KINEMA CITRUS/EXIT TUNES

ネタバレご注意!

本記事では内容に触れております。まだ未視聴の方はご注意ください!

早速ですが、感想を書いていきたいと思います!

UNDER THE DOGを知るきっかけ

この作品の存在を知るきっかけは、非常に単純で、「2018 アニメ 映画」でググって面白そうなのないかなーと探していた時に見つけました。

まずはクラウドファンディングで資金を集めた。という点がすごく興味深く、ウィキペディアとかでめっちゃ調べました。

なぜあえてクラウドファンディングなのか。

なぜあえてクラウドファンディングなのか。

グノシーのサイトでイシイジロウ氏の貴重なインタビューを見つけることが出来ました。
一部記事引用

元々「UNDER THE DOG」は、97年に26話の2クールのTVアニメとして構想したものだったそうです。

しかも、イシイ氏が作っていた美少女育成シミュレーションゲーム『Little Lovers』のキャラをベースにした、
ハードボイルドスピンオフ作品にしようとしてたというのだから驚きですよね。

僕は「えっ、そんなところから始まったの?」と、びっくりしてしまいました。笑
まさかこの泥臭さ満点の作品が美少女シュミレーションをきっかけに作られただなんて…

Little Lovers』めっちゃやってみたい。
と、あんまり内容書きすぎると怒られてしまいそうなので、この辺で。

インタビュー記事は目からうろこの連発なので、もしよかったらグノシーさんのサイトから見てみてください。
本当に面白いですよ。

記事はコチラから見れます。
Copyright © Gunosy Inc. All rights reserved.

さてさて、本題の「UNDER THE DOG」の感想を書いていこうと思います。

まず最初に感じた事

めっっちゃめちゃかっこいい!!!!

そもそも女の子とミリタリー属性って嫌いな男いませんよね?
また、アクションシーンがすごくかっこよくて。殴っているシーンとかも、
骨の髄まで突き抜けてくる感じ。と言えば良いでしょうか。

殴られた衝撃で体の組織が壊れていくというのが伝わってくるのです。
監督が劇場アニメ「ストレンジア」の監督だそうで、観たことがある方は想像できるかと思いますが、
ストレンジアで感じたあの、目を閉じたら斬られるのではないかと思うような緊迫した戦闘シーンを味わえます。

しかも、設定やストーリーが容赦ない。
だって本作Episode0の主人公ハナ達が所属する(させられている)部隊「フラワーズ」は
特殊能力を持って生まれてしまったことにより、強制的に所属させられ、メンバーの家族は人質に取られてしまうんです。

当然逃げたら家族は殺され、任務を失敗しても殺されます。
そんな理不尽な状況下で銃を渡され、命令に従わなければならないのです。

原作者のイシイジロウ氏は「90年代的作家性の強いアニメを目指した」と仰っています。90年アニメ。なんとなくなるほどとは思うものの、具体的なイメージがわかないので調べてみました。僕でも知ってるSF関係の神アニメ的名作の一例です。

90年代の神SFアニメ
  • マクロス7(94年)
  • 新世紀エヴァンゲリオン(95年)
  • 攻殻機動隊 GHOST IN THE SHELL(95年)
  • 機動戦艦ナデシコ(96年)
  • 機動戦士ガンダム 第08MS小隊(96年)
  • カウボーイ ビバップ(99年)
  • 他にもガンダムシリーズとかいっぱい

…すご。90年代やばいな。なんなんだこのとんでもないビッグネーム。
それからあの名作「serial experiments lain」も98年公開です。
確かに今の年代にはない泥臭さを感じる作品が多いかもしれません。

上のリストを見るとよりそう思うのではないでしょうか?
2000年代のアニメも大好きですが、いわゆる「オタク」の幅が広がったせいか、だんだん小奇麗な印象のアニメが増えていったのは事実な気がします。

物語の本筋(本編)

物語のあらすじはというと、国連管轄の特殊部隊「フラワーズ」に在籍しているナンバー06「冬月ハナ」が海辺の高校に転入してくるところから始まります。

任務の内容はハナ達の希望になりうるかもしれない。とされている「七瀬秀一」という男子生徒を生存確保し、連れ帰るという任務でした。

物語は速攻展開して、突然米軍に学校が方位されるし学校に突然訪ねてきたおっさんが米軍に射殺されたかと思えば
でかい化け物に転化、いきなり人を襲い始めます。

劇場公開かつインディー作品だからか、最近のアニメでは久しく見かけなかった内臓とか血がたくさん飛び散る表現をみて、
「ああ。実際でかい化け物が暴れたらふつうはこうなるもんな」と実感しました。

爆発シーンとかもはちゃめちゃにかっこよくて。
爆発した対象の鉄片とかコンクリートの飛び散り方とかもめちゃめちゃかっこいいんですよ。

ストーリー、演出、エフェクト、随所に感じられる「90年代」感というのは、僕でも感じ取ることが出来ました。

そうこうしているうちに米軍、化け物、フラワーズという三つ巴の戦いに巻き込まれながら、何とか必死に「七瀬秀一」
を必死で救い出そうとします。

でも結局途中で力尽きてしまうハナ。

そう。頭に爆弾を仕掛けられたハナの家族もろとも。
さらにやるせないのは、力尽きたハナから任務を引き継いだアンシアが決死の思いで助けようとした「七瀬秀一」は結果としてハナ達の「希望」とはならず、
本部からの命令でアンシアに射殺されて幕を閉じます。

見終わった感想

劇場版のキャッチコピーでもある「せめて、艶やかな死を__。」とありますが、きっとあれは

途中で力尽きそうになるハナの心臓に銃口を突き付けて引き金を引く役割を担っていたアンシアが、過去に命を落としていったであろう仲間に宛てた言葉。

…いやーしかし命を張ってハナが、アンシアが守り抜いたのに。やるせない。本当にやるせない。
でもこのやるせなさ、個人的には大好きです。押井守監督作品の「人狼」や「スカイクロラ」にも通ずる(個人的感想)このやるせない感じ。
何度も思い返しますよね。この重たい感じ。最高ですね。

最後に

久しぶりにこんなに骨身にしみてくるような濃い作品を見た気がしました。

作品の上映時間的には結構短くて、本編アニメの時間って多分30分くらいしかないんですが、
物足りなさは微塵も感じませんでした。よく考えたらその短い尺であれだけの展開詰め込んであるってすごいですよね。

しかし…悲しいのはこの作品はEpisode0。これ以降の予定はまだないんですよね…
ああEpisode1以降が見たい…。アンシアちゃんの活躍みたいよおおおお!!!!

というわけで、今回もお読みいただきありがとうございました!
ではまた!

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