みなさんこんにちは!
今回はあの「PUI PUI モルカー」の見里朝希監督が制作したショートアニメ「マイリトルゴート / My Little Goat」感想を書いていこうと思います!!
Daisuke
- 東京藝術大学大学院 映像研究科 アニメーション専攻 第9期修了制作時のアニメーション作品です。
- 2018年に公開されました。
- 監督は見里朝希氏
- 国内外で数多くの賞を受賞しています。
マイリトルゴート / My Little Goat – Animation Short Film
“■虐待についての表現を含む暴力描写がございます。ご了承の上でご視聴ください”
©Tomoki MISATO / Tokyo University of the Arts
最初に感じた事
…これは話題にもなりますよね。
マチ子
「マイリトルゴート」。直訳すると私の子ヤギ。オオカミの腹を母ヤギが割くところから始まる冒頭のシーンからおどろおどろしい。地鳴りみたいに不気味なオオカミの寝息と共に漂う絶望感がなんとも重たい仄暗さを漂わせますね。
あの「PUI PUI モルカー」のって聞いて想像することのできるイメージを開始10秒で覆してくれます。
ただ、もちろんこの世界にも確実に存在しているクオリティの高さがあります。
あらすじ
©Tomoki MISATO / Tokyo University of the Arts
目を覆いたくなる衝撃の中にあるクオリティ
あらすじで1匹消化されてるし…のっけから結構グロテスクで重たいBGMの雰囲気が醸し出す「大人向けのグリム童話感」。
しかしながらぬいぐるみの顔はとても愛らしく、世界観自体はまさに絵本の中。という感じなのですが…わかりやすくジャンルで言うと間違いなくホラーです。
しかし。ぬいぐるみを使ったストップモーションアニメを観ていて初めて感じたことがありました。
それは「非常に豊かな表情がある」ということ。
パペットアニメーションとしてのクオリティが本当に高いんですよね。眉毛が動くとか、笑う。とかだったら、多分過去にも観たことはあると思うのですが、
こんなに自然な表情が表現できるんだ。って釘付けになっちゃいました。
もはや皮膚の下に表情筋すら感じてしまう。
(※以降ネタバレ注意)印象に残ったシーン
一番最初に食べられた「トルク」の代わりに連れてこられた「ナツキ」。彼の父親が助けに来た時、ああ、助かったのかな?
と思った矢先、ナツキに覆いかぶさる父親…いや、狼。
そうか。マイリトルゴートってナツキ君の事でもあったんだ…っていう絶望。
最後に
狼に食われてしまったトルクお兄ちゃんは助けられなかったけど、狼に食われていた「ナツキ」は助けることができた。
めでたくはないけど、それでも一人、助けられたお母さんの、安心した表情に母の強さを感じる作品でした。
でも、ナツキ君の本当のお母さんはナツキ君と夫を失ったということになるよな…と思いました。
そう考えると最後のヘリの音と遠くに歩く母ヤギの対比がなぜか不気味に見えてきますね。
どろどろ君
というわけで、今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました!