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【感想】ショート-失われた朝食-朝ご飯は無限ループとともに?

みなさんこんにちは!
今回は、人気マンガ家「キューライス」さんの作品の1つ「失われた朝食」の感想を書いていこうと思います!

MEMO
  • 「朝の日課」をモチーフに、日常の崩壊と混乱を描く
  • 作者は人気マンガ家「キューライス」さん
  • 製作時は、企画から効果音まで作者自身が用意しているそうです。

失われた朝食 / The lost breakfast

©キューライス

作者・キューライスさんのSNSはそれぞれこちら↓

Daisuke

かわいい動物の出てくるマンガや絵本で、老若男女問わず人気な作家ですよね。
このアニメは、ちょっと毛色が違って見えますが
……

われた朝食」を知るきっかけ

この作品は、昨年に知り合った友人がすすめてくれたものです。
彼女は外国の絵本を思わせる、独特な絵柄やブラックユーモアに富む作品が好みなのだそう。

NiQ9

「人を選ぶテーマだけど、Daisukeさんなら気に入るかも」と、動画を送ってくれました。

キューライスさんはどんな人?

早速ですが、キューライスさんのプロフィールや代表作をリサーチしてみました!

キューライスさんはフリーランスのイラストレーターで、絵本やアニメーションも作っています。
在宅作業が多く、気分転換に散歩や料理をすることが多いそう。料理のレパートリーは豊富で、グルメマンガのネタに事欠かないほどです。

献立めっちゃうまそうだった

マチ子

Daisuke

揚げたししとうや柴漬けポテトサラダなど、副菜も渋いよね。

代表作は4コママンガ集が多く、ときどき絵本や長編マンガ、ショートアニメを作ることも。
下記ツイートのマンガは、けなげなぽっちゃり猫の毎日を描いた「ネコノヒー」です。

代表作

書籍

  • ネコノヒー
  • スキウサギ
  • すず色のモーニャ(長編)
  • ひとり事 キューライスのサクセスごはん(エッセイマンガ)
  • 「ドン・ウッサ」シリーズ(絵本) など

ショートアニメ

  • 焼魚の唄
  • Fast week
  • 鴨が好き など

4コマからシニカルなアニメまで、キューライスさんは何でも描けるんだね。

どろどろ君

あらすじ

The ceremony performed in the every morning.
The breakfast which never ends.

(毎朝行なわれる儀式。終わらない朝食。
キューライス「失われた朝食/The lost breakfast」キャプションより引用。2015年1月13日更新。意訳は著者による。)

主人公の几帳面な男は、いつも丁寧に朝を迎える。
ベッドメイキングをして、身だしなみを整え、決まったメニューで朝食を作る、そのくり返し。ある日、鳥に邪魔をされたせいで、男は朝のルーティンを間違えてしまった……

感じたこと

短いながらも「音」にこだわりを感じる作品です。
歯を磨くときは「しゃかしゃか」、溶き卵を流し入れると「じゅわ~っ」、食べるときは「さくっ」「ぱきっ」……
細かな生活音が、リアリティを与えてくれます。これらはキューライスさん自身が、実際に調理や洗顔・歯磨きを行って、録音したそうです。

コッコッコッ……シャーン……といった楽器の音は、時計の動きや、外の鳥の鳴き声のイメージでしょうか?

セリフの代わりに、なじみある生活音で、視聴者に共感を持たせているみたいだな。

マチ子

ネタバレと考察

キューライスさんはこのアニメを作るうえで「朝の決まった支度」を「正気を保つ儀式」にたとえていました。

……髭剃り、洗顔、歯磨き、朝食などはその行為自体がひとつの儀式なのではないか、その儀式を経て人は少しづつ朝の重力から解放され、外の世界に出て行けるのではないか。
では、その儀式が完遂する前に外が入って来たらどうなる?といった事をもやもやと抱えながら鉛筆を動かしました。

(「揺らぐ秩序と崩壊・・・キューライス監督『失われた朝食』制作インタビュー」より抜粋。2015年1月19日更新)

紅茶をこぼした男の慌てようといったら、大変なもの。
ヒゲをそりなおし、使ったティッシュの上にティーバッグを置いて、それに合わせておかずも作りなおすところから……
次第に「卵の代わりにソーセージを無意味にかき混ぜる」「ケチャップで歯を磨く」「テレビにうつる月を食べる」と、奇妙なイメージがうつります。
途方にくれる男は、目覚めたばかりの大きな自身に押しつぶされる……

最後のシーンは、ちっぽけな失敗に対処できない絶望感を表しているのかな?

どろどろ君

Daisuke

かもね。この「儀式の失敗による混乱」を、強迫性障害のデフォルメとする考察もあったよ。

先に紹介した友人も、脅迫性障害に近い完璧主義でした。
その日やることをよく管理しないと、気がすまず、1つでも失敗をすると不安になって、泣いてしまったこともあるそうです。
真面目に毎日のルーティンをこなせると落ち着きますが、何事もほどほどが一番ですね。

最後に

ブラックユーモアに富んだ、不思議な世界観の作品でしたね。
制作工程にも手間ひまがかけられ、作者のこだわりを感じました。
あなたにはどんな話に見えましたか?


というわけで、今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました!

 

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